カナダ研究コース

国境を越えた地域統合が進む一方、民族紛争が絶えぬ現代世界の中で、カナダはもっとも興味深い研究事例を提供している国の一つであろう。canada2-1

北米自由貿易協定(NAFTA)、ケベック州のでの分離=独立運動という難問を抱えつつ、カナダはいち早く多民族=多文化主義政策の採用を決定した。多くの矛盾を抱えながら、世界でもっとも高い生活水準(国連の「人間開発指標」による)を達成している国でもある。

日本人にとっては比較的目立たぬ国ではあるが、革命も内乱も経過せずに英仏の後進植民地から第一級の先進国となったカナダは、今後もっとも有望で魅力的な研究対象になろうとしている。